2月定例会が終了しました。平成22年度予算を決める大切な議会でした。
私自身、予算特別委員会委員を務め、行財政改革に重点を置いた意見を申し述べました。しかし、予算特別委員会の意見は全会派の一致が必要となるため、多くの議員が意見を言いましたが結局全会派一致したのは「保育園待機児童数を解消すべき」という内容のものだけでした。
予算特別委員会の大まかな流れは次のようになっております。
市原課職員の説明→質疑応答(議員が質問し、市原課職員が答える)→意見を残すかどうか、意見を残すのであれば項目だけ言う。理事者質疑(市長か、教育委員会関連は教育長)を行うかどうかを言う。(以上のを繰り返す) 最終日に理事者質疑を行った後に意見開陳を行う。その後、委員長・副委員長が調整を行い全会派一致となる意見を決める。→一般会計予算、多数の特別会計予算、議会より委託された議案について決を採る。 という流れになります。
また、予算特別委員会では鎌倉漁港計画の基本構想策定800万円などを含む3事業について、鎌倉みらい・共産党・公明党・新かまくら民主の会から修正動議が出され予算特別委員会・本会議で可決されました。
松尾市長としては、予算特別委員会の修正動議が可決され、25日の本会議でも可決された場合には、再議権(拒否権、地方自治法第176条1項)を行使することもできましたが、松尾市長は再議権は行使しませんでした。再議権を行使した場合は出席議員の3分の2以上の同意が必要となります(地方自治法第176条3項)。これは、地方自治法第177条の特別拒否権といわれているのに対し、一般的拒否権といわれている市長の強力な権限です。
また、本会議最終日には採決を行いました。民主党鎌倉市議会議員団は岡田かずのり議員、早稲田ゆき議員、私で次の原稿を作り討論に参加しました。
『民主党鎌倉市議会議員団を代表して、議案74号「平成22年度一般会計予算」他、諸議案について、原案賛成、修正案反対の立場で討論に参加いたします。
平成22年度一般会計予算における市税収入は352億2,000万円で、前年度当初予算額の97.2%と大きく落ち込んでいるのに対し、予算総額は579億2,300万円で前年度比103.4%となりましたが、子ども手当の国庫支出分を除けば、実質99.4%と減じています。市税の落ち込みや旧公民館跡地売却の先送り等から、財政調整基金の取り崩し12億円、赤字債といわれる臨時財政対策債15億7,000万円を充当し、前年度比の125%にあたる市債44億1,500万円に頼らざるをえない現状です。
こうした状況下にあって主な改善すべき 点について申し述べます。まず第1点は、土地開発公社の清算と緑地保全のありかたを提案します。土地開発公社の保有する土地は、実勢価格は約半分ともいわれており、10年以上の塩漬け土地の保有が大きな問題です。また、一般会計予算から土地開発公社に毎年10億円の貸付と1億円の金利負担が支出されています。
さらに公社が先行取得した鈴木邸・今井邸を来年度29億円で公共用地先行取得事業特別会計で借り換えるため、同特別会計の残高が膨らみます。これによって一般会計の市債残高は平成21年度末438億円から437億円に減少するものの、特別会計を合わせた市債残高では942億円から967億円に増加することは免れません。
市民に将来負担を明示するためにも3セク債等を活用して公社を解散し、塩漬け土地の保有を解消することが望まれます。同時に、すべての実施計画事業が見直しの対象となる中で、緑地買収だけに頼るのではなく開発等にあたっては条例の強化等の対策、事業仕分け等も視野に入れた検討が必要です。
第2点は生ごみ資源化についての慎重な対応を望みます。山崎のバイオマスエネルギー回収施設整備に向けて環境状況調査に加えて都市計画決定にかかる経費4,200万円が計上されていますが、今年度予算にある同施設の基本構想、基本計画が今だ議会に提示されず全体の事業費も把握できません。生ごみと下水道汚泥の混合による資源化は同様の施設が北海道東広島市に建設中でありますが、技術的安定度がいまだ未確定の中、規模も大きく、全国で2番目に建設する施設となる関係上、鎌倉市の財政規模から考えるとリスクマネジメントをしっかりと考える必要があります。この点については特にさらなる研究・検討矢実証実験施設による検証が必要と考えます。
しかしながら、松尾市長は平成22年度を行革元年と位置付け、命と子育てに関するものを優先しながら、一方で5パーセントシーリングを実施し改革を断行しようとしております。平成22年度一般会計等予算特別委員会で市側が提出した「平成22年度主な見直し事業等一覧」でわかる通り「野村総合研究所跡地における文化・教養施設等の整備の凍結」「鎌倉漁港の整備の再検討」など不要不急の事業を見直すなど2億2293万3千円の削減を行おうとしている点を評価しなければならないと考えます。また、松尾市長自身も退職金の廃止や市長交際費を約3分の1にカットするなど「自ら身を切る行財政改革」も評価に値するものと考えます。
よって、予算案原案については民主党鎌倉市議会議員団は賛成といたします。
また、議案74号「平成22年度鎌倉市一般会計予算案に対する修正案」については、鎌倉漁港建設基本構想策定業務委託料などを含む3つの事業に関し増額修正を行うものとなっております。
しかし、国や県の財政状況が悪化している中、補助金交付について困難な状況にあり、現在行われている腰越漁港施設整備と平行して鎌倉漁港建設計画を進めることは財政上厳しい状況にあると考えます。
よって、修正案については反対といたします。
以上 』
議案と採決の結果については下記の通りです。
(鎌倉市HP内鎌倉市議会HP「平成22年2月定例会における審議議案と議決結果」より引用)
http://www.city.kamakura.kanagawa.jp/gikai/1902gian.html
平成22年2月定例会における審議議案と議決結果
市長提出議案(2月17日提出・議案第91号は3月9日提出)
議案 番号 |
件名 | 審議状況 (括弧内は議決月日) | |||
|---|---|---|---|---|---|
第58号 | 市道路線の廃止について | 建設常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第59号 | 市道路線の認定について | 建設常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第60号 | 工事請負契約の締結について | 総務常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第61号 | 工事請負契約の変更について | 総務常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第62号 | 不動産の取得について | 総務常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第63号 | 不動産の取得について | 総務常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第64号 | 不動産の取得について | 総務常任委員会に付託 本会議において原案可決(3月10日) | |||
第65号 | 市の業務に起因する事故による市の義務に属する損害賠償の額の決定について | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第66号 | 鎌倉市手数料条例の一部を改正する条例の制定について | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第67号 | 鎌倉市国民健康保険条例の一部を改正する条例の制定について | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第68号 | 平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第6号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第69号 | 平成21年度鎌倉市下水道事業特別会計補正予算(第3号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第70号 | 平成21年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第71号 | 平成21年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計補正予算(第2号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第72号 | 平成21年度鎌倉市介護保険事業特別会計補正予算(第2号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第73号 | 平成21年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号) | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第74号 | 平成22年度鎌倉市一般会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において修正案及び修正案を除く原案を可決(3月25日) | |||
第75号 | 平成22年度鎌倉市下水道事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第76号 | 平成22年度鎌倉都市計画事業大船駅東口市街地再開発事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第77号 | 平成22年度鎌倉市国民健康保険事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第78号 | 平成22年度鎌倉市老人保健医療事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第79号 | 平成22年度鎌倉市公共用地先行取得事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第80号 | 平成22年度鎌倉市介護保険事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第81号 | 平成22年度鎌倉市後期高齢者医療事業特別会計予算 | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第82号 | 鎌倉市携帯電話等中継基地局の設置等に関する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第83号 | 鎌倉市情報公開条例及び鎌倉市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第84号 | 鎌倉市職員の任用に関する条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第85号 | 鎌倉市常勤特別職職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第86号 | 鎌倉市職員の給与に関する条例及び鎌倉市職員の勤務時間及び休暇等に関する条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第87号 | 鎌倉市川喜多映画記念館建設等基金条例を廃止する条例の制定について | 本会議において原案可決(2月18日) | |||
第88号 | 鎌倉市教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第89号 | 鎌倉市奨学基金の設置及び管理に関する条例を廃止する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案否決(3月25日) | |||
第90号 | 鎌倉市スポーツ施設条例の一部を改正する条例の制定について | 予算特別委員会に付託 本会議において原案可決(3月25日) | |||
第91号 | 平成21年度鎌倉市一般会計補正予算(第7号) | 本会議において原案可決 (3月10日) |
議会議案(3月10日提出)
第9号 | 栄養教諭の配置促進を求めることに関する意見書の提出について | 本会議において原案可決 (3月10日) |
議会議案(3月25日提出)
第10号 | 電磁波の健康被害についての対策を国に求めることに関する意見書の提出について | 本会議において原案可決 (3月25日) |
民主党鎌倉市議会議員団は議案第74号「平成22年度鎌倉市一般会計予算」の修正動議以外はすべて賛成としました。

