環境バイオマスフォーラム2010 @ 東京ビックサイト に参加しました 2

本日も環境バイオマスフォーラム2010 @ 東京ビックサイト に参加しました

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今日はブースを回るのではなく、「平成22年度農業農村工学会資源循環研究部会 講演会・研究発表会~資源循環技術の確立による低炭素社会を目指して」と題したセミナーに参加しました。

バイオマスエキスポ2010技術イノベーションによる資源循環型社会の実現https://biomass.smartseminar.jp/public/application/add/30 のF21

鎌倉市で計画のある廃棄物バイオマスに関する研究発表があったので参加しました。鎌倉市と一番関係があった事例報告が「生ごみの完全資源化に向けた取り組みについて-山鹿植木広域行政組合事務局長」でした。

山鹿植木広域行政事務組合も昭和48年に稼働開始した焼却施設を地元との約束で2~3年後に閉鎖しなければならず、再度焼却施設を建てるか、バイオマス施設を建てるか当時検討し、バイオマス施設を建てることに決まったそうです。

山鹿市バイオマスセンター(バイオマス利活用技術情報データベース)http://www2.jarus.or.jp/biomassdb/static/2/43/243000100.html#top

生ごみの収集に関しては「生ごみ分別収集モデル地区」を定め(山鹿市 家庭ごみの分け方・出し方http://www.city.yamaga.kumamoto.jp/www/contents/1270082526623/files/bunbetujiten.PDFのP8には「鹿本地域では生ごみ分別収集用のバケツに出してください。」とあります)

ポリバケツを収集所に置き、各家庭が水切り容器などに入れてポリバケツに入れ、行政はポリバケツごと回収していました。また、燃やすごみを入れる指定袋はコンビニ等で購入します。生ごみは無料、燃やすごみは有料であり分別のインセンティブが働いています。また、ポリバケツに入れる際には、生ごみ分別収集モデル地区推進員による啓発や生ごみを出す各家庭の衆人環視もあり異物が混入しないようにしていました。昨日の大木町の担当者も同様の方式で効果を上げているといわれてました。

既に北海道にあるバイオマス施設、大木町、山鹿市などは「焼却施設が高すぎるため、生ごみを処理する施設を建てる」という理由が、バイオ施設を進める動機の一つになっているようです。加えて、メタン発酵のあとにできる汚泥や消化液も液肥や堆肥として有効に利用できることも動機の一つになっています。

石川県珠洲市の珠洲市浄化センターでは生ごみと下水汚泥を一緒にメタン発酵しています。そして、消化液は下水処理し汚泥は乾燥させ堆肥としていますが、下水汚泥が入った堆肥は重金属などの問題があるため、地元の農協ではこの堆肥を使って作った野菜などを農協で取り扱わないことになっているため家庭菜園や園芸に使われていると聞きました。また、視察の際に「下水汚泥が入った堆肥は何が入っているかわからない」「下水汚泥が入った堆肥はだめだ」ということを複数聞いていおります。液肥や堆肥を使うのであれば下水汚泥は入れるべきでないと考えます。

また、京都大学大学院農学研究科の「メタン発酵消化液の液肥利用体系に関する研究」の論文の中で

「この廃棄物系バイオマスは家畜糞尿、食品残渣、生ゴミ、剪定枝などがあり、これを嫌気消化することでバイオマスエネルギーの一つであるバイオガスを得ることができる。バイオガスの成分は主にメタンガスと二酸化炭素で、これを焼却することで電気エネルギー・熱エネルギーを得ることができる。しかし、メタン発酵後の消化液には未消化の有機物が含まれており、化学薬品を用いて固液分離等の処理を行う必要がある。この処理にかかるコストが大きな割合を占めており、メタン発酵施設の普及への障壁となっている。

そこでこの消化液を液肥として農地に還元し、メタン発酵施設のコストを引き下げる取り組みや研究が行われている。」

とあります。下水処理施設のそばにメタン発酵施設をつくれば、発酵消化液を下水処理できるものの(当然、処理にコストはかかるが処理施設は不要、石川県珠洲市)、液肥・堆肥が農業に生かせない。下水汚泥を入れないとした場合には処理費がかさむ、この矛盾の解決がバイオマス施設普及の第一歩になるでしょう。その意味では「農業農村工学部会 資源循環研究部会http://www.jarus.or.jp/workshop/」にはバイオマス技術普及のため、更に調査・研究を頑張って欲しいと思います。

私が、今までバイオマスに関する本を読み、先進地を視察し、環境バイオマスフォーラムに参加して得た結論は次の通りです。

①バイオマス技術は都心にはなじまない。なぜなら発酵消化液や発酵汚泥を農地で有効利用できないから。農業の盛んな地域で「エネルギーの地産地消・地域の活性化」という意味で取り組むべき。

②バイオマス施設は鎌倉市のように広い範囲のごみを一か所に集めると収集にエネルギーが必要なため、ある程度範囲を絞って取り組むべき。

③下水汚泥は乾燥させ助燃材として再利用すべき。なぜなら、下水汚泥は発酵残渣が40~50%(環境バイオマスフォーラムに出展していた某社社員の話。また、バイオマス技術ハンドブックには約半分とあり)あり効率が悪い。また、国交省は平成23年度予算において高効率のメタン発酵技術の実証実験のための概算要求をしていることからもわかる。←某市の職員や某バイオマス施設担当者も同様のことを言っていた。

④先進地視察では、それぞれの施設で色々な不具合が発生していた。その意味でバイオマスは発展途上の技術であるため、導入するのであれば(ⅰ)実証実験を行うか、(ⅱ)技術的蓄積を待った上で導入すべきある。

                                                           以上

↓ ビックサイトからのお台場の風景、環境バイオマスフォーラムは大変勉強になりました。

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