横須賀市役所に視察に行きました

観光厚生常任委員会有志で横須賀市に「なぜ、横須賀市は広域ごみ処理施設へのバイオガス化導入を断念したのか」などを詳しく知るために視察に行きました。

SBCA0345
吉田雄人市長は8月9日の記者会見でバイオガス化導入を断念することを発表しております。

以下、引用開始

広域ごみ処理施設へのバイオガス化導入を断念/横須賀市長 神奈川新聞・カナロコ 8月10日

http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1008090025/

 横須賀、三浦両市のごみ処理広域化基本計画に基づく可燃ごみ処理施設の整備に関連して、横須賀市の吉田雄人市長は9日の会見で、生ごみ資源化(バイオガス化)施設は導入せず、全量焼却施設とする考えを明らかにした。

 市新ごみ処理施設整備検討委員会(横田勇委員長)が4日に吉田市長へ報告した意見と同様の判断。同市長は断念の理由について「特にコスト面と安定稼働を重要視して判断した」と述べた。

 基本計画によると、生ごみ資源化施設で生ごみをバイオガス化して減量し、ごみ収集車の燃料などに利用。これによって焼却ごみは3割以上減ると見込んでいた。

 検討委の報告では、バイオガス化を導入した場合、建設費や維持管理費が割高になることから経済性で全量焼却施設のほうが優位であると評価した。さらに、安定稼働性でも「バイオガス化施設は導入事例が少ない」として、全量焼却施設に軍配を上げる意見が目立った。

 バイオガス化施設を断念すると、すべての可燃ごみは焼却処理されることになる。このため、焼却施設の処理能力は基本計画の規模(日量300トン)を超えるとみられ、計画全体を修正しなければならない。

 吉田市長は「稼働するまでにごみの減量化を図り、(建設予定地の)長坂地区の負担を少しでも軽減したい」と焼却施設の規模をできるだけ抑える考えを示した。

 ごみ処理施設は2013年度着工、19年度までの稼働開始を目指している。

                                                         以上、引用終わり

実証実験を行い、横須賀市議会廃棄物処理等特別委員会や横須賀市新ごみ処理施設整備検討委員会(http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/syorishisetu_iinkai/index.html)慎重に審議を行った結果、バイオガス化を断念した横須賀市、その慎重な審議には見習うべき点が多いと思います。資料の充実にも驚かされるばかりです。是非、横須賀市新ごみ処理施設整備検討委員会についての上記HPをご覧いただければと思います。

視察に際しても横須賀市職員の方々はよく教えて下さいました。感謝申し上げたいと思います。詳細については鎌倉市議会に先進地調査報告書を提出するため、作成した段階でアップしたいと思います。

ここでは一点だけ記載させていただきます。私は横須賀市役所及び横須賀市議会の方々が、バイオガス化施設についてどこに視察に行かれたのか関心があり、「どこへ視察にいったのか、またどうだったか」ということを事前にお聞きしたいと申し上げておりました。横須賀市職員は①北海道2カ所、②新潟1カ所(民間)、③京都1カ所(民間)、横須賀市議会廃棄物処理等特別委員会・横須賀市職員が日田市1カ所に行かれたといわれてました。それぞれの施設で得られた知見も披露していただき大変勉強になりました。メモ・記憶の範囲で紹介いたします。多少不正確な記載もあるかもしれませんが、メモ・記憶に頼っておりますでお許し下さい。

①北海道2カ所(一部事務組合)中温湿式 家庭系生ごみ+事業系生ごみ

・生ごみ中の貝などのカルシウムによる機械の故障した

・バイオの水分で電気系統が故障

・前例がないため、予防保全が困難

②新潟1カ所 中温湿式 家庭系生ごみ+事業系生ごみ+下水汚泥 

・有料化して異物が入らなくなった。

・バイオガスではコスト面で発電しなかった。

③京都1カ所 高温乾式 家庭系 家庭系生ごみ+事業系生ごみ+植木剪定材

・良好に稼働

・プラスチックを除くが混入することもある

・タンパク質が多くなるとアンモニアが発生し、メタン発酵を阻害する。そのため、タンパク質は除くようにしている。

・バイオガス化はゆっくりと発酵するため、対応がゆっくりとなる

・施設の稼働を止めても有毒ガスは発生し続けるので、職員の健康面のために稼働をとめても暫くはそのままにしなければならない。何カ月も止まるので代替施設がないとごみが溜まる。

→バイオガス化は施設に相当な余裕が必要なようです。

日田市1カ所 中温湿式 生ごみ・豚糞尿・農業集落排水汚泥

・生ごみに異物が混入

・生ごみは豚糞尿の5倍のメタン発酵

→生ごみが豚糞尿の5倍のメタン発酵ならば、おそらく、生ごみは下水汚泥(初沈汚泥と余剰汚泥)の数倍のメタン発酵をするのではないでしょうか。以前、鎌倉市生活環境整備審議会を傍聴した際にある委員(学識経験者)が山崎浄化センターバイオマスエネルギー回収施設基本計画書(概要版)の「基本物質収支・事業効果一覧表」の混合層の生ごみと初沈汚泥・余剰汚泥の数値をご覧になり「生ごみが頼りだね」と発言されていたことを思い出しました。となると、藤沢市湘南エコセンターのように生ごみが足りなくなった場合にはどうするのかという問題が起きる可能性があると思います。