バイオガスに関する興味深い記事を見つけましたのでご紹介します。
別件でネット検索していたところ、栃木県の事例を偶然見つけました。
ご一読いただければ幸甚です。
以下、引用開始
新エネ探訪:栃木の現場から/4 岐路に立つバイオガス発電 /栃木 毎日新聞 2011年6月24日 地方版

◇費用対効果低すぎ
牛舎に入ると、ツンとしたにおいが鼻を突いた。約80頭の乳用牛が牧草にむしゃぶりつき、食べたそばからしっぽを回してふんを飛び散らせる。「資源循環型の酪農経営」を目指す那須塩原市の県畜産酪農研究センター。08年4月に稼働を始めた牛の排せつ物を利用したバイオガスプラントの実証研究施設が併設されている。
発電のほか、家畜排せつ物のにおいを抑えながら処理し堆肥(たいひ)化する--。研究成果は酪農家や組合に伝え、県内で普及させる。生乳生産量全国2位の酪農県として最適と考えられた。02年に国が策定した「バイオマスニッポン総合戦略」、05年の県策定の「とちぎバイオマスの環推進プラン」と、バイオガス推進の環境は整っていた。国の補助も受け、建設費に総額約1億9000万円を投じた。
だが、それが今、岐路に立っている。電力会社の買い取り価格が急上昇しない限り、現状の方法では費用対効果が低すぎるのだ。
◇ ◇
発電の仕組みの概要は(1)牛舎から排せつ物を集め(2)固体は堆肥化させ液体だけ取り出し(3)微生物の作用でメタン発酵。メタンガスなどのバイオガスを発生させ(4)ためたガスの圧力でピストンを回す。発電時に発生する熱で温水を作り牛舎の洗浄水などにも使う。
発電に使う家畜排せつ物などの量は1日約5トン。これを元にした昨年度の発電量は1日約105キロワット時で、同センターの1月の使用量(約2万1000キロワット時)の約15%を賄った。08、09年度は発電効率を高めるため、市内の温泉施設から出る生ごみ1日約200キロを加えた。発電量は1日約150キロワット時あったが、使用量の20%程度。何より生ごみに交じるスプーンなどの分別の手間がかかった。
08、09年度の各年間約5万3000キロワット時あった発電量を電気料金を1キロワット時11円で計算すると年間60万円弱が浮く計算となるが、運営費は年間約300万円。プラントには発電だけでなく温水などの副産物や堆肥化という別の目的もある。しかし、初期投資以外にも年間200万円以上の赤字を出している。
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10年度末までの3年間で約150団体2000人が視察に訪れるなど注目を集めるが、県内の導入例はない。担当者は「視察に来た農家も初期投資額を聞くと『無理』と尻込みする」と話す。普及しないため想定していた技術革新による価格下落も実現していない。
発電効率をどう高めるか。センターでは別の食品廃棄物を混ぜて発生させるバイオガスを増やしたり、電気だけでなく熱を活用する方法を検討予定というが、難関が待ち受けていることに変わりはない。【泉谷由梨子】=つづく
以上、引用終わり

