廃棄物行政を学ぶための藤沢市役所と湘南エコセンターの視察の調査報告書の続きは次の通り
②湘南エコセンターの運営状況及び現地視察
湘南エコセンターは「家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関する法律」の施行に伴い平成16年11月1日以降、家畜排せつ物の適正処理及び有効利用が義務付けられ、従来の家畜の糞尿を野積みするということができなくなったことから酪農家の要望により建設された全国で唯一PFI(BTO方式)を用いた堆肥化施設である。家畜ふん 23t/日、剪定枝 14t/日、食品残さ 8t/日の計45tを処理する計画となっていたが、藤沢市議会の常任委員会で報告があったように累積赤字は約3億1,000万円、代表企業も撤退を表明しているということが今年5月に報道され苦戦を強いられている施設である。今回は施設の財政状況及び実際の稼働を視察することを目的としていた。同施設の処理量及び収入収支資料は財政状況を端的に表している。
特記事項は次の通り。
・この施設は近隣自治会との協定で非常に制約を受けている。例えば臭いを出さないよう施設内を負圧にしているため温度が上昇し湿気が高い。そのため機械が故障することもしばしば。毎年1,000万円の修繕が掛かっていたが、平成21年度は約2,000万円かかった。支出が年間1億4,700万円もある堆肥化施設は運営が厳しい。
・食品残さは分別が大変である。持ち込み食品残さは2次分別までお願いしていたので飲食店からの搬入が進まなかった。
・平成19年から平成21年にかけて稼働率が53%から69%に上昇している。これは食品残さの受入量が8t/日まで増やせたことが要因。近隣自治会を説得し市外の量販店(スーパー)の食品残さを同一系列店であれば持ち込みできるようにしたためである(寒川、茅ヶ崎は従来から可能)。
・剪定枝については近隣市から受入要請を受けているが、臭いが周辺に漏れている状況では近隣自治体の説得は困難。臭い問題を解決するのが先決である。
・平成21年度に作られた堆肥1,770tのうち、売却できたのは1419t。残りはサンプル出荷。売り上げは631万2千円。
写真は別紙参照下さい。
〇堆肥化施設を導入するのであれば、シンプルな構造が望ましい。施設内の湿気が高いと機械の故障が多くなるから。また、堆肥化はメタン化施設より安価であるがランニングコストを抑える努力が必要である。
堆肥化施設において、近隣対策とはにおい対策である。
ある程度広さを要する堆肥化施設は鎌倉市には難しいと考える。


