昨日、横浜市が土地開発公社を解散するとの報道がなされましたのでご紹介します。
この土地開発公社とは「公有地の拡大の推進に関する法律」に基づいて設置されていますが、高度成長時代のように土地の値段が上がっている場合には、早めに土地開発公社が需要を見越して学校用地などの公共用地を先行取得し数年後に市がその土地を買い取るということを行っていました。
しかし、土地が下っている現状では、土地開発公社が先行取得することにより逆ザヤが発生するという事態が生じています。土地開発公社で一番問題となっているのが、「塩漬けの土地」です。
土地開発公社の問題点については下記ををご参照ください。
「塩漬け土地」の抜本的解消を~土地開発公社問題の解決に向けて~日本総研 コラム「研究員のココロ」
私は土地開発公社に問題ありと予算委員会などで主張してきました。議会での土地開発公社に関する発言について一部をご紹介します。
平成24年 2月定例会-03月22日の私の「議案第86号平成24年度鎌倉市一般会計予算外諸議案についての原案賛成、修正案反対の立場での討論一部抜粋
『第4点目は、土地開発公社について申し上げます。土地開発公社を存続させ、国・県の補助金を受け、市の財政負担を軽減させることについての合理性は理解するところではありますが、10年以上保有している、いわゆる塩漬けの土地については、買い戻す際に補助金が交付されないものについては、徐々に市が買い戻し、また行政目的が達成される見込みのないものについては、方向性を変換して、買いかえを行うなど、公社の縮小整理に取り組むべきだと考えます。』
平成23年度一般会計予算等審査特別委員会-03月22日での意見表明
『昨年公表された総務省改定モデルによる、鎌倉市の平成21年3月31日現在のバランスシートによれば総負債額は1,212億円である。平成20年同時期の総負債額は約1,254億円であることから、多少の改善がされたものの、さらなる改善が必要だと考える。
また平成22年度は、鈴木邸、今井邸を公共用地先行取得等事業債を用い、約27億円で買い戻すことにより土地開発公社の簿価は減り、平成23年度の土地開発公社費の利子負担金は約1億円から約4,600万円に減ったことは評価するところである。
また、10億円を一時期貸し出すことにより、利子を浮かす努力は評価するものの、抜本的に解決が必要だと考える。
土地開発公社は、公有地の拡大の推進に関する法律により設立されているが、土地開発公社が土地を購入する場合には債務負担行為の議決を要するものの、世間ではヤミ起債になっているとの指摘を受けている。
既に第三セクター改革促進債を使い、土地開発公社を解散した事例は、平成22年度で富山県、千葉市などを初めとする16例があり、全国で第三セクター等改革促進債を使った土地開発公社の廃止が進んでいる。
東北・関東大震災を初めとする災害などを理由とした円売りに伴う金利リスクや、少子高齢化社会の中、これ以上の税収増の見込めない中で、三セク債を使い、金利を固定化し、事業化の見込みのない土地は売却するなど、土地開発公社の廃止を進めるべきである。』
最後に標記の報道記事をご紹介します。
以下、引用開始
土地公社、来年度廃止へ 横浜市 負債1500億円肩代わり 8月21日 東京新聞/TOKYOWeb神奈川
横浜市は、二〇一三年度中に市土地開発公社を廃止するため、来年二月の市議会に関連議案を提出することを決めた。昨年度末で負債総額は約千五百五十億円に上り、全国の土地開発公社で最大。市は公社の保有地を引き継ぐとともに、国の優遇措置がある地方債「第三セクター等改革推進債(三セク債)」を発行し、公社の負債を肩代わりする。発行規模は、負債額から本年度に市が買い取る分などを引いた約千三百億円に上る見込み。
公社は一九七三年設立。公社が用地を先行取得し、市が買い取ってきた。しかし、市の財政難から事業が進まず、昨年度末で面積約三十四ヘクタールの土地が売れ残り、塩漬け状態になっている。
総務省の調査によると、横浜市の公社の保有地額(簿価)は二〇一〇年度末で、約千七百二十八億円と全国最大。二位の愛知県の約八百五億円を大きく引き離している。
横浜市の数字を押し上げているのは、保有地額の七割を占める、みなとみらい21地区の土地だ。市管財課によると、民間による虫食い開発を避け、計画的な街づくりを進めるため、区画整理前の一九九三~九八年に公社が先行取得したという。
公社の廃止をめぐっては、二年前に市の有識者委員会が「必要性が薄れ、廃止の検討が必要」と指摘。三セク債の発行期限が来年度末までに迫っていたことから、市は協議を進めてきた。
市は今後、市議会に公社廃止や三セク債発行などの議案を提出する。公社廃止後は、みなとみらい21地区の土地の売却を進め、債務の返済に充てる。 (中沢誠)
以上、引用終わり

